BodyTalk効くひと効かないひと(前編)からだの声、聴けてますか?

 

ボディートークってほんとに効くの?

 

結論から言うと、施術者として9年間の経験を踏まえて、また先輩や仲間のボディートーカーのセッションを多数見てきた実感として、たとえ最悪の条件がすべてそろったとしても、まったく変化がない、効果が完全にゼロであるというケースはほぼありえないとわたしは考えています。

 

ここ数年はセッションの前と後で身体の可動域をチェックし変化を観察していただくようにしていますが、何百件と施術を重ねてきたなかで、オンラインセッションを含め術後に可動域が改善していなかったクライアントさんはひとりもいません。つまり、自覚があるかないかは別として少なくとも身体レベルでは確実に変化が起きているということですよね。

 

ただしセッションを受けてみて「まったく効果がなかった」「何も変わらない」と感じる人は一定数いらっしゃいます。

 

これには主に2つの要因があります。

 

① 自身のからだや心の状態を感じ取る繊細さ、敏感さについては個人差が大きいため、人によっては変化に気づくことが難しい。

 

② 効果の度合いには個人差があり、効果が出にくいタイプの人が微妙な変化に気づきにくい。

 

まずは①について。

 

施術者として駆け出しの頃、フォローアップセッションを受けにきてくださった方がいました。当時はセッションの冒頭でクライアントさんに口頭で問診をして記録を残していたのですが、「なにか変化はありましたか?」と尋ねたところ「まったくない」とのこと。さらに具体的に伺っていくと、初回にからだの不調として訴えていた項目のいくつかに言及されなかったので、そのひとつである「肩こりはどうですか?」と訊いてみました。すると…

 

「肩はもともとこらないほうなので」
「え⁉︎ 前回、肩こりがひどいとおっしゃってましたよね?」
「そうでした? ぜんぜん覚えてないんですけど」

 

このときわたしは未熟さゆえに「はぁ? そんな見えすいた嘘をついてまでボディートークを否定したいの⁉︎」と内心あきれかえってしまったのですが、何ヶ月も経たないうちに悟りました。嘘をついているわけではなく、ただ単に意識がネガティブにフォーカスしすぎていると、自分の身に起きた良い変化には本当に気づけないのです。そして、そういう人は決して珍しくありません。記憶にないと言い切るほど極端ではないとしても、こちらに指摘されてはじめて不調が解消していたことに気づく人はものすごく多いです。

 

そこで現在はセッションを受ける度に必ず問診票を提出していただいています。メールでのやりとりなのでクライアントさんの手元にもログが残り、読み返せば体調や感じ方が変化しているのを確認することができますよ。またご自身の心とからだの状態を観察する習慣をつけるためにも役立ちますので、めんどくさがらずにご活用いただければ幸いです。

 

とはいえわかりやすい身体症状がある場合はまだ効果は実感しやすいものです。痛みが軽減したり、通院していれば検査で数値などが変わるのを確認できますからね。

 

問題は潜在意識の変化に気づける人がどれくらいいるかです。わたしはボディートークに出会う前から、自分がとっさにとった行動やふと口をついて出た言葉などをいちいち分析して「ということは無意識にこういう思考や感情が潜んでいるんだな」と考察するタイプだったので、はじめてセッションを受けた後、日々のできごとに対する身体的反応や感情的反応が根底から変わったことにすぐ気づいて驚きました。同じように自分を客観的に観察する習慣が身についている方はボディートークの効果がすぐにわかるでしょう。

 

ただそういう人はやはり少数派だと思うんです。ボディートークでは「でなければならない」という信念システムを見直し意識の柔軟性を取り戻すことで、物の見方が変わり、今までは気づけなかったことに気づけるようになったり、合理的な理由もなくできないと思い込まされていたことができるようになったりしますが、多くの人はそれが自分の潜在意識が変わったためにもたらされた結果であるという発想にはいたらないようです。

 

「自分は何も変わってないけどなぜか急に周りの人が優しくなった」
「自分は何も変わってないけどいいアドバイスをくれたり協力してくれる人が出てきていろいろうまくいきはじめた」
「自分は何も変わってないけど最近ラッキーなことが多くてメンタルが好調」

 

というふうにむしろ環境的要因が変わったせいで自分が変われたかのように認識しがち。

 

が、いやいやまさにそれがボディートークの効果なんですよ!!!

 

もともと自分に向けられていた人の優しさに気づけるようになるとか、人の言葉が耳に入ってくるようになる、助けを受け入れられるようになる、つねに身近に存在しているプラスの材料に目を向けられるようになるというふうに、状況は同じままでも、認識が変われば世界の見え方は違ってきます。さらに認識が変われば行動も変わり、すると物事がうまく回るようになるということですね。

 

最初はなかなか効果を実感しにくい人でも、セッションをつづけていくと、ご自身のからだの声や心の声を聴いて変化を感じとれるようになっていきます。リピーターの方がのちのち「あ、最初の頃のあれもボディートークの効果だったんだ!」と気づいて報告してくださることもよくあります。

 

そうはいっても効果がないと感じていれば続けようとは思わないですよね。わたしはそういう人たちを説得してまでボディートークを受けてもらいたいとは考えていませんし、強引にフォローアップセッションを勧めることは一切ありませんのでご安心ください。

 

なかには「前からずっと飲んでたけど効かなかった薬が急に効きはじめた」「セッションを受けたタイミングでたまたま体調がよくなったけど偶然だと思う」などといって意地でもボディートークの効果を認めたがらない方も少なからずいらっしゃいますが、「そうですかー」と笑顔で聞き流しています。

 

結局のところ人は信じたいものしか信じない。ボディートークのようなわけのわからない(=自分の固定観念の枠の外にある)ものが効くわけがない!と思い込んでいれば効果を感じられないのも当然です。そんな凝り固まった信念システムを解きほぐすのがボディートークではあるのですが、凝り固まっていればいるほどボディートークから遠ざかってしまう……永遠のジレンマですね。

 

それはさておき、結論としては、ボディートークでまったく効果が得られないというケースはほとんどありませんが、ご自身の心やからだの変化を敏感に感じとるというのは意外と難しいことなので、最初から効果をじゅうぶんに実感できる人ばかりではありません。それでもセッションを重ねて“からだの声を聴く”感性を磨いていくと、セラピーに限らず、日々の生活のなかで自分にとって本当に良いものを選びとることができるようになり、どんどん好循環が起きてきます。それもまた気づかれにくいけどすばらしいボディートークの効果なんですよ。

 

さて、ふたつめの「 効果の度合いには個人差があり、効果が出にくいタイプの人が微妙な変化に気づきにくい」については次の記事で。