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“じゅうぶんに発達した科学は魔法と見分けがつかない” わからないものをおもしろがって最先端を行く

「じゅうぶんに発達した科学は魔法と見分けがつかない」

『2001年 宇宙の旅』の原作者として知られるSF作家であり、通信衛星の基本原理を発明するなど先見の明をもつ科学者でもあったアーサー・C・クラークの言葉です。

一般常識はもはや古典⁈ ニュートン力学から量子力学へ

確かに、今では誰もが知る常識となっている地動説を最初に実証してみせたガリレオ・ガリレイも当時は異端者として迫害されていましたよね。

科学の発展が目覚ましい現代においても、最新の科学的知見が大学レベルの教科書に載るまでに平均20年かかると言われています。そこからさらに世間一般に浸透するまでにはプラス数十年。

と考えてみればわかるように、今この時にも多くの人々が“科学的事実”と信じて疑わないことの多くが実は、すでに新しい科学的に正当性が覆されている古い説だったり、まさに最先端の科学で実証されたばかりのことが“似非科学”と揶揄されていたりするのは現在も変わりません。

現代の大多数の人々が“科学的”と見なしている世界観はもはや古典科学であるニュートン力学に基づいています。

この世に存在するありとあらゆるものは原子という小さな構成要素でできているというものですね。

ではその原子をさらに細かく分解したら?

という具合に物質の最小単位を追求する形で物理学は発展してきました。

世界は物質ではなく相互作用でできている

その最先端をいくのが量子力学です。

そうして量子力学が行き着いた衝撃の結論とは……

物質の構成要素の根源をたどって、最小の素粒子をさらに小さく小さく見ていくと、そこには膨大な可能性と蓋然性に満たされた空間があるだけだった。

すなわち素粒子とは観念にすぎない!

どういうことかというと、宇宙は確固たる形のある物質で構成されているわけではなく、相互に関連しあう事象が動的に絡み合ってできた織物のようなものであり、いかなる部分の特性も根源的に実在するものではなく、すべてはつねに他の部分の特性に影響され、その相互関係の全体的な調和が織物全体の構造を決定する。

これがジェフリー・チューによるブーツストラップ理論です。

これを人体にあてはめたのがボディートークの基盤となっているダイナミック・システムズ・モデルとなります。

また、すべてはつながっているわけですから、離れた場所で発生した出来事も相互作用を引き起こします。

どこかで何らかの変化が生じれば、その織物を構成する他のすべての要素が呼応して変化するのです。

これが遠隔セッションが効果的である理由の裏付けとなるセオリーのひとつです。

“観察”が実験結果を左右する→意識が現実を作る

さらに、量子力学によって導き出された驚くべき結論として、観察するという行為、すなわち意識が

すべての実験結果に影響を及ぼすというものがあります。

よく知られているのは二重スリット実験でしょう。

2本の細長いスリットが開いた板に電子を飛ばしてその動きを検証したところ、まったく同じ設定であっても観察のしかたを変えるだけで物質のふるまいが異なる現象が確認されたという実験です。

ありとあらゆる可能性や蓋然性が一定の現実として確定するためには、意識の存在が不可欠である

ーーつまり、意識が現実を形成するということ。

ブーツストラップ理論においても、全体の自己調和には意識の存在が必要であるとチュー博士は語っています。

意識をベースとする療法であるボディートークでは心身の病気や症状の根底には意識の問題があるという理解に基づいて、その関連性について施術者がさまざまな側面から観察した上で、アンバランスを調整するテクニックを実施することにより、結果的にクライアントの心身の状態が改善するという効果が生じます。

そのため施術者が意識にまつわるさまざまな問題についてどれくらいのレベルの理解と知識をもってセッションに臨むか、どれだけ明確にフォーカスできるかにより、効果の程が大きく左右されるのです。

わからないからおもしろい! 最先端を行こう‼︎

このような難解な原理については説明を聞いてもすんなり受け入れられる人は現時点では少ないでしょうし、量子力学は幅広く応用されて効果を上げているとはいえ、矛盾点や不明点もまだ多くあります。

でも考えてみれば、たとえばジェット機などもあんなに重い鉄の塊が空を飛ぶなんて100年前の人が見たら魔法にしか思えなかったはずですが、今では誰もが当たり前のように安心して飛行機を利用しています。

でも、それを可能にしている原理を明確に理解している人なんてほとんどいませんよね。

理解して納得したから信じたのではなく、ただじゅうぶんに一般化したから受け入れているだけ。

そういうものは世の中にたくさんあります。

ボディートークのように今はまだ“わからないから怪しい”といわれる療法も、近いうちにそのようなもののひとつとして受け入れられていくのでしょう。

今でもすでに「ぜんぜんわからないけど効くんだからそれでいい!」

という声をよく聞きますが、ほんとうにそれでいいと思うんです。

そもそも意識次第でいかようにも現実が作られるなら確固たる現実も絶対的な正解もないということ。

世の中わからないことだらけなのだから、わからないことをおもしろがって生きていけるかどうかが、幸せでいられるためのカギとなるのかもしれませんね。

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